ポルシェ911カレラS (930)

【施工メニュー】カーコーティングtypeB

                                  オプション(ボンネットトランク内、 ホイールコート)

 

【走行距離】約9,800㎞

 

【色】ソリッドブラック

 

【保管状況】室内保管

 

 こちらの車両は約1年前にガラスコーティングをしているとの事でしているとの事でした。

元々はこちらのオーナー様よりフロントボンネットにキズがあり、「ボンネットに小傷があるのですが、磨いてどの程度消す事が可能でしょうか?」とのご相談。

 

ボンネット上のエンブレム付近に強めの深い傷、そして全体に無数の傷があることを確認。

主に擦り傷、洗車傷、そして前コーティング時の技術者による研磨傷、叩き傷他。

写真ではすべてを表現出来ない程のコンディションでした。また、ホイールは白く濁っており、汚れの蓄積が非常に高いものでした。

 

 

※弊社、ブラック・ディメンションブースはいかなる傷も見つけ出す事が可能です。

 

今回の診断により、室内保管にも拘らず艶が全く出ていないコンディションという事で、急遽フル研磨による施工とコーティング依頼を受けさせて頂きました。

施工前の状態


単に傷のみならず、無機質ガラスコーティング上に付着した有機質が蔓延し、ボディー全体がぼやけた印象でした。

またホイールに関しても様々な影響があり、白く濁っており、ひどく質感が損なわれている状況。

 

施工工程


他、今回に関してはオプションご要望もあり、エンジンルーム内のクリーニング、コーティングもします。

 

 

この時点では、あくまでシャンプー使用のみですが洗浄後、特殊クリーナーにて「無機質」、「有機質」を取り除いていく作業から入ります。

 

研磨前による、この下地作りは更に2日間を要しますが、この処理が後の仕上げに大きく影響していきます。

 

 

ボディー全体を洗浄(細かい箇所も含め)し、通常はホイールを先に行いますが、問題はこちらのホイール症状。

 

 

軽い症状であれば、トルクの強いミニポリッシャーにてキズの置き換えをしながら消していきますが、このホイールに関しては、それらでは限界があると判断しました。

 

よって今回に限っては特殊な研磨法にて、これらをほぼ確実に落としていきます。

このポルシェは純正によるソリッドブラックカラー。単にボディーにあるキズを取っていくだけではなく、最終的に艶の質感を上げていかねばなりません。

 

 

研磨工程も作業中に自身の磨きキズが必ず入っていきますから、それらをバランス良く仕上げるために、コンパウンドを含めた全体のマッチングを決めていきます。

 

これらは強い塗装と弱い塗装を基準にキズが消える瞬間を見極め、テストを行います。最初のこの時点ではキズの消し具合だけに焦点は当てていくのですが、同時に初期研磨による艶の精度もあらかじめ、どの精度まで持っていくかをイメージして先に決めてしまうこともあります。

弊社の低重心ダブルアクションによる研磨法は、基本二工程で一般のカーコーティングの質感より、抜群の高い鮮度に持っていく事を可能としています。

 

 

これらは、様々な技術者の方の考え方はあると考えますが、弊社のような長い時間をかけた現研磨法である場合、「後の有効性」がアドバンテージと十分になり得ます。

 

※通常のシングルアクションポリッシャー、ギアアクションポリッシャーは一切使用しません。

 

 

 

ボディーの傷が完全に見えてしまうブラックブース環境では、コンパウンドが上膜に被っている状態と下膜、つまりコンパウンドを取り除いた部分の艶感のトーンギャップをよりリアルに確認できるのです。また、このトーン部分の判断は後の仕上げに関わって来ます。この状態と同時に元の傷を研磨にて消しながらも、自身の研磨バフによるキズが入ってしまうという反比例な現象をも起こしています。ブラックブース環境では、マイクロファイバーで拭いたキズさえ見えてしまう世界ですので、よりシビアなものとなります。

 

新しい塗装、古い塗装問わず、塗装コンディションをきちんと見極めることは非常に難しいです。特に塗装が弱く、ソリッドブラック系は初期による研磨自体をマッチングや研磨量で誤ってしまった場合など、箇所による調合の精度を間違いなく落としてしまいます。今まで施工した車両の中では、これらの調合増が取れていた車はほとんどありません。

 

 

また研磨直後、単に肉眼確認だけでは、ライト光のバランス、偏りもあり、人の目が錯覚してしまうこともかなりあります。

 

 

傷が見えやすいブラックブースと言えど、施工技術者の立つ位置によって傷が見えたり見えなかったりもあるので、研磨工程の切れ目では再度動画にて撮影し、確認を行っています。

※カメラ確認にて違和感があるところは後に修正を加えていきます。

 

 

多種類のバフを使用しながら、消耗度との兼ね合いも非常に大切です。

 

研磨中は、段階に分けた加圧コントロールも与えます。

 

そして、1工程目研磨、2工程目研磨。

 

ボリッシャーによる加圧は最初の時点では無理に使わず、あくまでマッチしているコンパウンドを主体に低重心ダブルアクションで磨いていきます。

 

この塗装は非常に傷が取り易い感触はありましたが、万能な低重心ダブルアクションとは言え、強い加圧を与えると磨いている側のキズはすぐに入ってしまいます。

まずは傷が消えた瞬間を見逃さず、高速スライドにて様子を見ながら、磨くスピードをコントロールします。

 

 

また、箇所箇所にある深い傷に関しては更に強めのコンパウンドを使用し、

そこで問題がある箇所は加圧を入れていきます。

 

 

このように、ウール初期研磨では元の傷を取りつつも、仕上げ研磨に入る前にいかにウールバフで入るキズを小さく持っていくか?が非常に重要です。また次の仕上げ研磨では、目的としている艶の質感に持っていけているかどうか?が重要事項となっていきます。

 

 

【初期研磨後】

この時点でイメージしている質感を出していれば、仕上げに行うウレタンによる研磨が非常にスムーズにいくと思います。

 

特に今回のような硬い塗装かつ、古い車両の場合、早い段階で塗装質変化の見極めをしています。通常であれば艶質は、仕上げ研磨にて引き上げる場面が多いです。

 

 

ボディー傷消しと研磨キズゼロは、第一目標。

初期研磨後の仕上げ研磨はキズの置き換えを2回程行いますが、箇所に問題がある場合には修正を行っていきます。

 

 

【仕上げ研磨後】

そして、すべての研磨工程が終了。従来の塗装クオリティーに。深みの部分の演出の部分も出て来たかと思います。 

 

 

しかし、まだ完成ではありません。

 

 

これに最後に、水溶性樹脂コートを全体に馴染ませウレタンバフにて、擦り込みのような研磨を入れていきます。

 この最終仕上げのコーティングの染み込ませにより、コーティングの定着をさせ、より一段と深い潤いを与えます。

 

こうして、完成になります。1週間にも及ぶ長い作業期間となりましたが、目標とするイメージには到達できたかと思います。

完成後はオーナー様も大変喜ばれ、「これからも大事に乗っていきたい」との事。

 

 

これからも素敵なカーライフをお過ごしくださいね。

施工後写真