こんにちは。今回もガンダムシリーズ・ブログを読んでいただきありがとうございます。
さてエピソード4になりますが、初代ガンダムからのヒストリーをお話しさせていただきましたが、今回は「ガンダム」から車に繋がる内容です。
現在お車を所有されている方は様々なタイプな車種を選び、好まれているかと思います。
輸入車であった場合、フェラーリを筆頭にポルシェ、ランボルギーニ、マクラーレン、アストンマーチン。セダンであればメルセデス、BMW、アウディ等のプレミアムスポーツが人気を博していると思います。
今やSUVは世界セレブの代名詞であったりします。
これらのブランドはプレミアム・スポーツの中でも性能、デザイン性はどれも優れていますよね。
しかし、国産車となるとどうでしょうか。
デザイン面では以前より良くなったものもあれば、そうでなくなっているものもあります。
日本人には国産車があるのに何故、輸入車に乗る方が多いのか?です。
ブランド力?それも当然あります。
性能やパワーも?
勿論、海外には桁違いの性能の車はザラにありますよね。
ならばデザインはどうですか?
かつて、国産車のデザインは「ガンダムデザイン」と表現されていた時期がありましたが、これは決して良いものとしての例えではありません。
(いわゆる、角張ってゴツゴツとしたもの)
この例えは、明らかに初代のガンダムのデザインの事を指していますが、確かに初代ガンダムデザインはオリジナルティーはあるものの、華やかなスタイルには程遠くかけはなれているものでした。
それが実は、初代ガンダム以降の作品のモビルスーツデザインは本当に細かい部分のディテールまで考えられ、煮詰められた先鋭的なデザインなのです。
エクステリアも以前とは似ていながらも、箇所箇所には様々な工夫の入ったエッセンスが盛り込まれており、過去のものとは非似て異なるものです。
中でも特に優れているのはコックピット内デザインです。戦闘をイメージしながらも収まりは抜群ですね。
シート形状は勿論ですが、収まりの良い未来的な佇まいが特徴です。
次は、こちらはガンダムではないのですが、マクロスに出てくるバトロイド・バルキリーの操縦席付近です。
車で言うと、シフトパネル辺りですね。 またこちらは「ガンダムUC」の液晶メーター
これらのデザインは、最新の技術を使って画質レベルを上げていますが、デザインされた時期はかなり古いながらも、これらの様なアイデアを使った未来的デザインをアニメーション業界はデザインしていました。
LAMBORGHINIが再建した時は、第一号はムルシエラゴでしたが、デビュー時デザインはまだアウディが関与していたため、アウディっぽい雰囲気が出ていたと記憶してます。
次のガヤルド辺りからは空力エアロシステムを取り入れたスーパーレジェーラ、限定のレベントン(一億超)等、一気にデザインレベルも質感も上げて来ました。
更には、最高峰のアヴェンタドールがデビュー。エクステリアもインテリアも最新デザインを導入。ここで、ランボルギーニは新しい世代の方にも、より高い認知とブランド力を手に入れます。
その後、フェラーリを追いかけるべくランボルギーニはライバルを大きく引き離し、自らの力で最高なものを提供する事に成功しました。
生産性台数の増加、車両の価格向上と車そのものの存在。これは、マクラーレンも同様です。
またその後にはウラカン、ウルスの登場に次期マタドール等、独自の品位とデザインはこれからも更に飛躍すると思われます。
ひと昔前レベントンがデビューした時、ふと思いました。これはサンライズ・デザイン的な感じ。
新世代のガンダムに非常に近いデザインなのではないのか。。。
つまり、ランボルギーニは昔から独自のシルエットを魅了する車でしたが、最新のランボルギーニデザインアプローチに関しては、実は本来は日本アニメーション界が持っていたデザイン雰囲気のものであったと考えています。
ランボルギーニ社は、ウラカンデザインは日本の折り紙からインスピレーションを受けたと言っています。偶発な部分で考えれば、先鋭性を狙った場合は同じ領域にたどり着く事も十分考えられます。
近年であれば、特にレクサス。
個人的にはLFAからと感じていますが国産の中でも群を抜き、日本人に出来る新しい分野のデザイン領域になっていると考えます。特にLC500は非常に、そのらしさを表現されていると思いますね。
ガンダムデザイン=きちんと新世代のガンダムデザインを理解さえ出来れば、国産車のアッパークラスに導入して輸入車に負けない日本独自のデザインを持つ事ができると思うのです。
我々、古来日本の文化を象徴するものでは、例えば刀があります。以前V36のスカイラインでインテリアに刀をイメージしたアイデアが持ち込まれていますが、やはり刀を車のデザインに活かす事は実質、難しいと感じていました。
日産GTRデザイン部隊は、実はガンダムのデザインをかなり意識して制作されています。デザイナーの方々は口を揃えて「ガンダムを意識した」と発言されています。しかし、個人的には、これは実質彼らが見ていたところは、肝心な芯の選択がかなり違う所に向いていたと感じます。
デザイン性を高める意識とそれらを目に焼き付け、脳裏に保存するには常日頃から強いイメージをしていなければ、絶対に不可能です。
プロデザイナーとて、少しガンダムを観ていきなり「ガンダムが良いから、ガンダムみたいにしよう」であった場合、まず掴み切れるものではないでしょう。
彼らが連想していたのは、初代ガンダムだと想像しますが次世代を狙うなら近年のガンダムデザインであるべきだったとやはり思ってしまうのです。
日産GTRはデビュー当時、賛否両論あるデザインでしたが元の狙っていたデザインベースの部分はかなり新しい事にチャレンジしてます。
セダンでありながら、新しい形のフロントフェンダー、ピラー、また天井付近からリアエンドまで持っていくシルエット。より肝心デザインはベーシックな部分よりアレンジの部分であったと考えます。
サンライズからアニメーションデザインスタッフをが外注で一部契約して、インテリアや細かいディテールは彼らに依頼するなりすれば、相当にかなりのレベルまで仕上げられたかと思います。
※それが不可能であったとしても、当時の最高責任者は奇才水野さんでしたので、ありとあらゆる事が可能であったはずです。
日産がそこまで「ガンダム」を意識していたのなら、サンライズ所属のデザインをよく理解し、理解した上でチャレンジすれば、GTR=新世代ガンダムデザインを表現出来たように思います。
最終回には、カルロス・ゴーンが決定したものになっていたようですが車のデザインが評価されるのはデザイナーと、それ以上に決定した人間により全てが決まると言っても過言ではないので、社長が決めるという判断は少し違うような思えます。
このように「ガンダム」にはGTR同様、日本人独自の文化が深く宿っており、またサンライズとそれらに関わる制作会社、スタッフ達の力量は世界に誇れるほどのポテンシャルと長い歴史そのものがあります。
「今、何故ガンダムなのか?」
先鋭とヒストリー。そして革新の原点。
今の時代、言葉で安易に言われるほど、常識外れなものは非常に少ないと感じます。
また何より、セリフ一つから深く問い正されるものや細部の表現や成熟された職場の空気感まで、真のイノベーションとは?を教えられる気がします。
マーケットの大きさからビジネスを考えることは大事ですが、それに以上にその仕事に命を吹き込むという姿勢はとても大切な気が致します。
何故、今ガンダムなのか?の問いは、再燃したガンダムを単にお伝えしたいだけではなく作品の持つ、制作側の作品に対する熱量と独創性の重要さ。
これはモノづくりをする人間にとってはとても良い教科書にさえ考えます。
また本物の一つの信念と多大な努力が伺え、不屈の強さを感じとれると言うことに尽きるでしょう。
やはり、人生は学びしかありませんね。
~今回にてガンダムはラスト・エピソードです~
長いエピソードでしたがご愛読して頂き、大変ありがとうございました。観ていない方も一度は是非、ご覧頂けたらと思いますね。心揺さぶる何かが、この作品にはあります。
横浜山手 Valkyrie Archie G鈴木
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