こんにちは。10月も終わり、少しづつ寒い季節になってきました、今回はエピソード2です。
前回はガンダムの大まかな、それらにまつわる話しをさせて頂きましたが、今回はより深い部分に入りたいと思います。
まず、主人公のアムロ・レイ。
地球連邦軍の若きエースパイロット、ニュータイプの彼ですが未だに非常に人気があるキャラクターですよね。
私のアムロ・レイのイメージは、少し子供っぼいイメージとワガママな天才パイロットですが、よく考えてみますと作中では16才の設定です。
今考えてみても、この年齢に関しては彼はかなり自分と言うものを持っていた気が致しますね。 劇場映画「哀戦士」の中では、あるシーンで艦内(ホワイトベース)で揉めたアムロは外に飛び出してしまうのですが、街中で敵のランバ・ラル少尉に出くわしてしまい、酒場にてアムロは度胸を買われ、食事をご馳走されます。 通常の人間であれば、何と答えるでしょうか? とりあえずはお礼は言うでしょうし、ましてや敵軍の将を目の前にしていますから深く動揺しますよね。。。 しかし、これがアムロ・レイの場合ですと、このようなセリフになります。 「僕、乞食じゃありませんから」。。
これは16才の少年が中々言えるものではありません。
また、彼の言葉にはこのようなものが印象にあります。
「ガンダムを動かせるのは僕だけなのに」。
これは一見、彼が自惚れているような発言なのですが、作中の中でも「アムロは、今頃、英雄気取りね」や「アムロは過信し過ぎている」等、周囲に言われています。
果たして、この周囲の評価。
本当に正しいのでしょうか。
これは私自身、過去、過酷な現場任務に於いてつくづく感じていたことがあるのですが、組織の中である人間が突出した能力をその枠内で発揮してしまった場合、実に周囲はその人間に頼りにしてしまう傾向が人には多々あります。
評価と言うものは、とても大事な事です。
しかし、その評価している人達が果たして本当にきちんと真意を見ているか?となると、かなりの疑問を抱いてしまいます。
この「機動戦士ガンダム」はアニメ作品とは言え、それらの人間の持つエゴや人の持つ様々な性質がこのガンダムには面白い程、描かれています。
何かを認めるには時間が誰しもかかるものですが、これらの様な先々の読み取りや行動は、部下を引き連れる人間であれば、やはり必要だと考えます。
海外では、このリーダー論は大学でかなり取り上げられよくディスカッションされていますが、ガンダムと言えど主人公アムロ・レイの本質はニュータイプである以前に、非常に冷静に物事の真意を、実はよく見ていると感じます。
舞台は戦場。
早い段階で若い兵士は成長を遂げなければなりません。自分は何が出来、何が優れているのか。
また他の人間も本来同じ窮地に立たされている状況なので、よくある仲間同士の非難にとらわれてしまう状況ではないのです。
当時の日本サンライズでは、富野監督は外注と言う形式だったらしいのですが、現場ではセリフから言葉の言い回し等、細かい部分まで指示していたようです。
またガンダム自体、本来のブレークの真のきっかけとは?
「再放送と同時に、BANDAIからプラモデルが発売されたということ」。
これに尽きると思います。
当時、どれ程の人気だったかと言いますとプラモデル専門店は当然の如く、通常の小さなオモチャ屋でも整理券を配られる程でした。
※一番人気はやはり1/144スケールモデル。
その整理券の枚数は30~40枚はザラでして、後方に並びますと人気のない「量産型ザク」や「コアファイター」を手に入れる事になります。
※当時人気のモデルはレアな「ギャン」、「ゾック」、「ビグザム」であったと記憶しています。
この時代、ビジネス用語としては「マーケティング」と言う言葉などなかった時代ですが、ガンダムはきちんとターゲットを絞り、マーケティングされていた事になります。
長いロングセラー。これは運やタイミングだけで生まれるものではありません。
またビジネスモデルとしても、どのようにマネタイズするか?
ガンダムという商品自体、単にセールス面のみを重視していただけではなく、ビジネスモデルこそがきちんと機能していたのかもしれませんね。そして、更にそこには非常に強い作り手の思いが存在していると思います。
当時の推測としては、サンライズ側とBANDAI、富野監督側としてもかなり考えが違う面があったと考えられます。作り手と制作サイドの衝突は、富野監督自身からも語られているように、あの名監督ですから当然に周囲や会社に対しての要求は大きかったでしょう。
そんな中でも結果としてガンダムは多くの人々の心に残り、長い間支持されファンに愛されて来ました。
※これは本当に純粋に凄い事だと感じますね。
当時のスタートは、間違えであると世間からかなりの批判があったと言われていますが、むしろその間違いこそが正解であったということそのものが、このガンダムの魅力なのかもしれませんね。
次回は、お待ちかねの人気ナンバーワン
「シャア・アズナブル」についてです。
彼こそ、正にセカンドの美学であり、生きざまそのもの。きっと、人生に影響を受けた方々がいらっしゃいますよね。
また色々な視点で語りたいと思います。アムロ・レイの「自然な自己の成長と共に自身に対し、正直である」と言う本質とは全くかけ離れたシャアの魅力と本質。
何故彼が、復讐と言う言葉を使わずに「粛清」と使うのか?ご期待下さいね。 Valkyrie Archie G鈴木
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