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「~NSXの向かうべき道~」


ヴァルキリーアーチーのG鈴木です。前回まではGTRについてお話しさせて頂き、その間は「ガンダム・ブログエピソードシリーズ」を掲載しまして、次はホンダNSXについて少しお話しさせて頂きたいと思います。

初代NSXに関しては、皆様ご存じの通り、言うまでもなく紛れもない名車です。

今回は先代から現行モデルに対して独特の視点で、この車を見ていきたいと思います。


1989年R32スカイラインGTRの復活の翌年に国産車初のスーパーカーとしてホンダNSXはデビューします。

この年の日本はバブル崩壊後と言えど、まだまだその余韻は残っていた時代でもありNSXも当時、二年、三年待ちと言われている程の人気ぶりでした。

ホンダと言えば二輪とF1ですが、この車両に関してはホンダがF1チャンピオンを取った時に、ブランドイメージに相応しい車が欲しいと言う事で開発されていたそうです。

開発トップは上原氏とテストドライバーには様々な有名なレーシングドライバーも関わっていた様ですね。

中でも、ハコスカGTRの開発兼ワークスドライバーの黒澤元治さんがかなりの部分で開発に携わっており、往年のスカGドライバーがホンダと関わっていたと言う事実も面白いかと思います。

初代NSXは、結果で言えばフルモデルチェンジはしなかったものの軽さを活かし、ハンドリング性能が抜群のピュア・スポーツであったと感じます。世界初のアルミボディーにミッドシップ・レイアウト。

エンジンはNAながらレスポンスが良く、実によく回る高回転型。ハイグレード車にはタイプRなるものが存在し、これぞホンダと言う世界を持っていましたよね。

またレースでも全日本GT選手権では、その素性の良さから特に予選での速さは圧巻でして、当時のポールポジション率は実に約50%弱。王者GTRが手を焼く程の速さでのチャンピオンも数回取っています。  

あの当時からホンダと言う会社が将来どのような方向を目指しているのかは分かりませんでしたが、F1参戦、撤退の繰り返しを今考えましても、会社全体の空気がスポーツからどんどん離れて行ってしまったような感じがします。

数年前に新型が新たな技術搭載をし、デビューしましたが正直、このモデルに関しては疑問点がいくつかあります。

まず、四駆になってしまった事ですね。

スポーツカーは何だかんだ「軽さ」が命です。

新しいタイプのAWDは大変素晴らしい技術でしたが、車は旋回するときにタイヤの持つグリップ性能を超えてしまった場合に問題が必ず起こり得ます。

当時の新型のカタログ数値や車両のメカニズムを雑誌にて見ていましたが、これでは恐らく旋回中にいくら賢いトルク配分をしてもタイヤへの負担、それて1700キロを超えた重量が走りに影響を及ぼすだろうと感じておりました。

予想では、筑波サーキット1分2秒フラット。

※2007年デビューのR35は1分2秒前半。

予想は、やはり的中。

タイムは当然ながら、明らかにコーナー進入と出口で映像でも不自然な動きをしていました。これは明らかに原因は「重さ」です。

R35もかなりの重量の車でしたが、1740キロと言う重さを過重グリップに置き換え、更にフロントが引っ張って行くメカニズムですから、あの車に関しては水野さんが理想とするスタビリティを確実に持っていました。

新型NSXの場合は、その重量こそがネガに働いている事で、あのシステムを上手く作用できていないのです。

「軽さこそ、武器」

かつての開発者、上原氏はそう考えていました。やはりNSXと言う車は、スーパーカーとしてもスポーツカーとしても、稀に見る特別な車であることには間違いありません。

今後、タイプRの登場で幾分、性能のブラッシュアップは予想されますが、個人的には2輪の軽量化したMRとして復活を遂げて頂きたい思いです。

現行システムは待ち乗りでは問題なく、「曲がる」と言うことに関しては非常に便利と考えますが、これはサーキット、レースになると話しは全く変わってしまいますので今後のNSXの進展には期待していきたいですね。

現行プラットフォームがいつまで使用されるのかは分かりませんが、先日のホンダの会見を見る限り、「電気自動車」に強いシフトをしていくことは間違いないので、今後のホンダのフラッグシッブとしては、次世代「ニューカー」として、新たなる発展を期待します。

ピュア・スポーツとは?

故本田宗一郎さんの描いていたホンダにしか出来ないカードリームそのものです。

NSXの向かうべき道とは「未来」であり、真のピュア・スポーツではないでしょうか。



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