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Yuichi Suzuki

次期GTRはどうあるべきか?

更新日:2023年3月23日




今回は、車についてのお話をさせていただきたいと思います。テーマは、GTR。

現在も世界中から支持され、健在している日産GTRですが、現行モデルも最終形を迎える時期に来ていると思われ、時期早々ではありますが、これまでの流れを理解しつつ、次期モデルのついて触れてみたいと思います。



現在、世界のスポーツカーメーカーを見渡してみると一車種に対し、実に様々なバリエーションが用意されているのが分かります。スタンダードモデルからサーキット走行に優れるもの、更に軽量化されたモデルから駆動方式まで多岐に渡り、各メーカーの思想やコンセプトがより前面に出てきているように感じます。ニュルブルクリンクサーキットのタイム等も、その一例と言えるでしょう。



今回は、デザインに対しては触れていきませんが、次回デザインに於いても触れていきたいと思います。いかにGTRであっても、性能だけが突出していただけでは、世界の名だたるスポーツプレミアムブランドには当然、肩を並べることは出来ません。


そして、これからのスポーツカーやスーパースポーツには、環境面という大きな壁もあることを自動車メーカーは考えていく必要があります。




では、日差GTRは今後どのような方向性を目指すのでしょうか?




第2世代から引き継がれている電子制御4輪駆動方式ですが、次期モデルでも採用される可能性は非常に高いと思われます。このシステムは長い間、性能面だけでなく安全性を兼ねたスタビリティー面でも分なアドバンテージを築き上げてきました。R35では、これらにフロントの駆動をトルクステアと共に、いかに早いコーナー脱出を設けるため、様々な工夫を車のパッケージングの中で、正常な進化を遂げて来たかと思います。



しかし、その一方で仮に今後電動化された場合であっても、やはり問題になってしまうことが考えられるのが重量面です。R35に関しては、前期、後期モデル共に、速さの面では確実にレベルアップをしてきました。特に、近年発表のニスモモデルは様々なサーキットにて、年々タイム向上を遂げています。その逆に基準車に関しては、乗り心地やハンドリングが優れてきた分、過去のモデルより速さに関しては遅くなってしまっていたことは否めません。



現行モデルは、過去のモデルと比べ路面の追従性やロードノイズまで、車としての質感は確実に上がってきています。しかしながら、ニスモGTRにしても少しづつの速さは過去モデルより備わって来てはいるものの極端な速さ工場には至っておらず、筑波サーキットを始めチューニングカー並みのタイムにはまだ達していません。


やはり、その大半の原因は重量にあると考えます。例えば、ポルシェを見れば一目瞭然なのですが、2007年にデビューしたGTRはしばらくの間、ポルシェGT2を圧倒する速さを見せていましたが、イヤーごとに軽量化されながらパワーを上げてポルシェGT2には現在、ニュルブルクリンクでは手も足も出ない状態です。



また、ポルシェのラインナップを見るとベーシックな後輪駆動があり、その上にターボの4輪駆動車、そしてNAのGT3とターボのGT2があり、上級の2台に関しては後輪駆動となっています。



後輪駆動であれば、軽さの面で大きなアドバンテージを持つことが出来、また単に速さの面だけでなく、ドライバーが意のままにドライバビリティーを感じ易いことも特徴です。個人的な感想で言えば、R35は大きいながらも重量を活かした路面に伝わる荷重グリップを活かしたモデルであり、近年の後期型モデルはパワーや空力を活かしているものの、荷重グリップで曲がる数値に対して、現在の重量増がキャパシティーを超えてしまっているかと思います。



シビアな目で見れば、現方向をいくら辿ってもニュルブルクリンクサーキットで6分台へタイムを入れることは、まず不可能と思われます。当然、日産の開発陣も、このことは十分に理解しているはずです。



次期型があるとするのならば。あるいは、GTRに相応しい世界最速を目指すのであれば、どのようなパッケージングを取ったとしても、軽量化は絶対条件になるでしょう。




また、駆動方式に対しても後輪駆動のバリエーションがあれば、単に軽量化ができるだけでなく、ドライビングの本質部分でも楽しさやハンドリングの向上等、車としての質が一歩二歩上がっていくかと思います。第二世代のGTRは、グループAレースで勝つため4輪駆動方式が選ばれていますが、初代KPGC10スカイラインGTRがFRであったことを考えれば、その初代のDNAを受け継ぎつつ、また回帰する意味でも、本来の日産に合っている気がします。




GTRという車は、日産の象徴と同時に、多くのユーザーやファンが創り上げて来た類を見ない唯一の車です。その一方で、世界でトップクラスの性能を求められる宿命の中、夢を持たせてくれる唯一無二の存在であると言えます。




皆様にとっての次期型GTRは、いかがなものでしょうか?そして、次期型がいかに。




今回も、ご愛読ありがとうございました。





Valkyrie Archie G鈴木







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